タイトル
時間割番号: 1312133000
データ処理論
 
担当教員
大須賀 昇[Noboru Ohsuga]
開講学部等 教育学部 対象年次 2~ 単位数 2
開講時期 春学期 開講曜時 火2 クラス  
ナンバリング EDDK22001
授業形態 対面授業
授業の目的と概要  
多くのデータの特徴を分布表や代表値(平均・分散など)や相関図などから探る「記述統計」を学び、Excelを利用して演習する。さらに、一部のデータから全体を推測する「推測統計」について学び、統計的な演習による考察と説明の体験を通して情報社会でのデータを見る力を身に付ける。
 この講義は原則として「対面授業」で実施する。対面授業が出来ない場合はSULMSを利用した「オンライン授業(オンデマンド)」で実施する。
 
授業の到達目標  
目標1.データの整理する力や特徴を捉える力を身に付け、Excelを利用して処理ができること
目標2.二項分布や正規分布を理解し、確率などの計算ができること
目標3.正規分布を利用した統計的な考察・説明を体験し、その重要性に気づくこと
 
授業計画  
No内容
第1回 Excelの使い方とデータの入力(Excelで演習)
第2回 データと度数分布(Excelで演習)
第3回 代表値(Excelで演習)
第4回 相関(Excelで演習)
第5回 確率変数と確率分布
第6回 同時確率変数と独立性
第7回 データの分布(二項分布)
第8回 データの分布(正規分布)1
第9回 データの分布(正規分布)2 
第10回 データの分布(正規分布)3
第11回 標本と標本平均、不偏分散とその分布
第12回 統計的な調査実習1(演習室で演習)
第13回 統計的な調査実習2(演習室で演習)
第14回 統計的な調査実習3(演習室で演習)
第15回 統計的な調査実習4(演習室で演習)
 
事前学習・事後学習など授業時間外の学習  
(目安として事前学習30分~1時間程度、事後学習30分~2時間とする)

 1.
(事前学習)コンピュータの電源のON/OFF、マウスやキーボードなどの基本的な操作はできるようにし、半角や全角の違いなども把握しておくこと。
(事後学習)電卓の代わりにExcelを利用するなどして、数式や参照、オートフィル機能を理解し利用できるよう課題に取り組むこと。

 2.
(事前学習)前回の課題等を通して数式・参照などの機能を復習しておくこと。
(事後学習)課題に取り組むことでExcelの表やグラフの自動作成機能を体験し、度数分布表やヒストグラムから得られるデータの傾向や特徴についても考察すること。

 3.
(事前学習)Excelの数式や参照、オートフィル機能を復習しておくこと。
(事後学習)課題に取り組むことで平均や分散、標準偏差などの値をExcelで計算することを体験するとともに、手計算でも同じ計算をすることでそれぞれの代表値の式の構造やその意味を理解すること。

 4.
(事前学習)前回の内容を復習し、Excelでの平均や分散、標準偏差を計算する関数を把握しておくこと。
(事後学習)課題を通してデータの関連性を相関図と相関係数の両方の考え方で一致した捉え方が出来るようになること。

 5.
(事前学習)これまでの記述統計でのデータの考え方を復習し、数値の列としてのデータの考え方を理解しておくこと。
(事後学習)演習の内容を通して確率変数やその平均、分散、標準偏差などの代表値がこれまでの記述統計でのデータの捉え方と本質的に同じであることを考察し理解し簡単なものは手計算で計算できるようにしておくこと。連続的な確率変数では一般に1つの値に一致する確率が0であることを理解しておくこと。

 6.
(事前学習)前回の内容を復習し、確率変数の平均や分散の式の構造や意味を把握しておくこと。
(事後学習)演習の内容を通して2変数の同時確率変数の確率分布や独立性と平均、分散との関係を把握し、3変数以上であっても独立性と平均、分散との関係を把握しておくこと。

 7.
(事前学習)前回までの内容を復習し、独立な同時確率変数の平均と分散の計算を把握しておくこと。
(事後学習)演習の内容を通して確率変数が二項分布に従う情報で平均や分散が決まることを理解し、分布を特定することが確率変数の理解につながることを把握しておくこと。

 8.
(事前学習)前回までの内容を復習した上で、離散的な確率変数と連続的な確率変数の違いを理解しておくこと。
(事後学習)演習の内容を通して確率密度関数によって確率が決まることを理解し、標準化や正規分布表を利用した確率の計算ができるようになること。

 9.
(事前学習)前回の内容を復習し、正規分布の確率やその計算の流れを理解しておくこと。
(事後学習)演習の内容を通して右側%点、両側%点の意味を把握し、正規分布に従う確率変数の右側%点と両側%点を求められるようにしておくこと。

10.
(事前学習)二項分布の確率の計算方法とその問題点を復習しておくこと。
(事後学習)演習の内容を通して二項分布に従う確率変数を近似的に正規分布に従うとみて確率を計算する手順を把握し実際に計算できるようにし、再生性を利用して複数の独立な正規分布に従う確率変数に対する考え方を理解すること。

11.
(事前学習)正規分布に従う確率変数の確率や右側%点の求め方を復習しておくこと。
(事後学習)確率変数として考える動機となる標本の概念を理解し、演習の内容を通して標本平均の特徴を把握しておくこと。

12~15.
(事前学習)これまでの内容を復習しておくこと。特に正規分布の右側%点と標本については必須な知識となるので計算だけでなく理解しておくこと。
(事後学習)掲示された解答例を見て、自分の調査項目とその結果に照らし合わせて正しく考察出来た部分とそうでない部分を把握し、さらなる考察をすること。
 
成績評価の方法  
期末試験の点数(50点満点)と統計的な調査演習の評価点(30点満点)及びExcel演習の点数(20点満点)の合計点(100点満点)と出席点を加算して評価する。出席点は合計点が60点未満の場合に限り出席回数に応じた点数を60点を上限として加算する。
 
成績評価の基準  
目標1(データの整理する力や特徴を捉える力を身に付け、Excelを利用して処理ができること)については、Excel課題として確認する。課題の各問題ごとに入力や値、表、グラフが正しいか判定し、課題ごとに8割以上正解している場合に5点として評価に加える。

目標2(二項分布や正規分布を理解し、確率などの計算ができること)については、期末試験で問題を出題して確認する。各問題に内容の重要度、難易度に合わせて配点しその合計点(50点満点)として評価に加える。

目標3(正規分布を利用した統計的な考察・説明を体験し、その重要性に気づくこと)については、各自が用意したペットボトルのふたを利用した統計的な演習で体験し、その結果のレポートで確認する。正規分布などの統計的な知識を駆使して自分の出した結果が90%以上正しいことを説明できて正しく計算されている、または多少の間違いはあっても講義内容を著しく発展・応用した考察と説明が出来ていると認められる場合の満点から、間違っている箇所や説明不足な箇所ごとに減点する方針で採点して評価に加える。

これらの目標に対する評価を合計した点数(100点満点)で次のように成績を決める。
秀:90点以上(到達目標を平均的に9割以上達成し、極めて優秀な成績を修めている)
優:80点以上(到達目標を平均的に8割以上達成し、優秀な成績を修めている)
良:70点以上(到達目標を平均的に7割以上達成し、良好な成績を修めている)
可:60点以上(到達目標を平均的に6割以上達成している)
不可:到達目標を平均的に6割未満でしか達成していない。
 
教科書  
 
参考書  
参考書1 ISBN 978-4061546561
書名 ゼロから学ぶ統計解析
著者名 小寺平治 著, 出版社 講談社 出版年 2002
教材に関する補足情報  
1.期末試験及び講義室での授業では、計算用に電卓(四則演算と平方根が計算できるもの)が必要になります。
2.コンピュータの利用についてはキーボードやマウスなど基本的な操作はできるものとして進める。(ただし、分からない場合は気軽に質問し分からないままにはしないこと。場合によっては情報基盤センターと連携して対応する。)
3.教科書の代わりに教員が作成した資料をSULMSで公開、または配布する。
 
参考文献一覧  
図書館における統計学関連図書
 
履修上の注意事項  
講義は内容に合わせて情報演習室(1~4回及び12~15回)と講義室(5~11回)で行う予定。ただし、春学期期末試験は講義室で行う。情報演習室が人数超過の場合は、複数の情報演習室に分かれて行うが、その場合の解説は出来る限り時間的な差異を生まないよう動画の視聴とする予定。
 
キーワード(「実務経験のある教員による授業科目」は「実務経験」で検索)  
統計, 正規分布, Excel
 
備考(実務経験の内容と授業との関連を含む)  
講義室や情報演習室での質問等は講義前及び講義後の休憩時間に受け付けます。時間を要する場合は、昼休みに時間を取るので申し出てください。オンライン授業になっている場合はSULMS上で質問フォーラムなどの連絡用コンテンツを作成するのでそこで質問すること。
 
参照ホームページ  
 
教員からの一言  
 
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