本授業では、標本調査について、その仕組みと見方に関する知識を身に付け、標本調査の結果数字(データ)をその調査手法等(メタデータ)と合わせて適切に理解することを目的とする。具体的には、標本調査を実施するために必要となる、調査企画・サンプリング・調査票作成・実地調査・データ整理・結果解釈等について解説する。 なお、本科目は、総務省統計局等で公的統計の作成等の実務経験を有する教員が標本調査の実務を踏まえた講義を実施する。 本科目は、社会調査士の資格取得カリキュラムB(調査設計と実施方法に関する科目)に対応した内容である。
対面授業扱い(教室での対面授業+オンライン同時配信) ※全15回のうち8回以上、対面での出席が必要です。毎回、教室にてSULMSに出席状況を登録することになります。 ※オンライン同時配信を行いますので、交通機関が乱れた場合などは、適切にオンラインで聴講してください。欠席届を提出しても代替措置はありません。
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標本調査の仕組みと見方に関する知識を身に付け、サンプリングや調査票作成などの適切さについて判断、提案することができる。
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第1回
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1 統計調査の概要(調査の目的と調査方法、全数調査と標本調査等)
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第2回
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2 調査方法(量的調査と質的調査、郵送調査と面接調査等)
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第3回
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3 調査企画と設計(1)(調査の目的、調査方法の決め方等)
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第4回
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4 調査企画と設計(2)(探索型調査と仮説検証型調査、理論仮説と作業仮説等)
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第5回
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5 母集団と調査対象(母集団情報、標本バイアスの有無等)
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第6回
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6 サンプリング法(1)(全数調査と標本調査、無作為抽出、標本サイズと誤差)
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第7回
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7 サンプリング法(2)(層化抽出、ネイマン配分等)
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第8回
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8 調査票の構成と質問文の作り方(1)(調査項目の設定等)
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第9回
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9 調査票の構成と質問文の作り方(2)(ワーディング、質問項目の配列の注意点)
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第10回
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10 調査の実施方法(1)(実査の方法、調査倫理等)
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第11回
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11 調査の実施方法(2)(調査票の配布・回収法、インタビューの仕方等)
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第12回
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12 調査データの整理(エディティング、インピューティング、コーディング、)
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第13回
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13 レポート・コードブックの作成(結果報告書作成、秘匿処理、母集団推定、標本誤差等)
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第14回
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14 データのアーカイブと二次利用(個別データの保存と再利用)
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第15回
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15 まとめ (期末課題説明含む)
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履修生は、日々のニュースや大学の授業で目にするデータが、どのようにして作られているのか、それが、標本調査であればどのようなサンプリングで行われたのか想像を働かせ、興味を持ったら、データの情報源のウェブサイトや資料を訪ねて見て、データ作成の過程やそれに関わった人たちのことを思い描くように。併せて、「参考文献」や「参照ウェブサイト」に示した資料などを読むこと。 このような学習により、授業に加えて標本調査論について理解を深め、教員や履修生との間で見解や意見を交わし、授業に能動的に参加すること。
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授業中に課す小テスト(ないし課題)(70%)+期末レポート(30%)により評価する。※2022年度の方法から変更
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小テスト: 調査企画や標本理論、調査票設計、調査の実施と整理など、標本調査の仕組みと見方について 秀:豊富な知識を習得し改善策も提案し,数的処理を解説も入れながらできる 優:十分な知識を習得し、数的処理を解説も入れながらできる。 良:相応の知識を習得し、数的処理をできる。 可:ある程度知識を習得し、数的処理をそれなりにできる 不可:知識がなく、数的処理はできない
レポート:サンプリングや調査票などの観点から、課題に挙げる標本調査の適切性について 秀:調査条件を理解が行き届いており、的確な判断に加えて改善策も提案している。 優:調査条件の理解が行き届いており、的確な判断をしている。 良:調査条件を十分に理解し、相応の判断をしている。 可:調査条件をある程度理解し、それなりの判断をしている。 不可:調査条件の理解がなく、判断をできない、または、間違っている。
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9784780607048
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社会調査法
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伊達平和, 高田聖治共著,伊達, 平和,高田, 聖治,
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学術図書出版社
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2020
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9784254295535
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確率と確率過程
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伏見, 正則, 1939-,浦谷, 規, 1949-,伏見正則 著
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朝倉書店
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2004.9
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必要に応じ適宜授業資料をSUCCESS又はSULMSを通じ配信する。
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※上記で参考書として示した「確率と確率過程」は、確率論の講義シラバスで示されているものと同じです。
標本調査の理論と実際、福井 武弘、日本統計協会、2013 概説標本調査法、土屋隆裕、朝倉書店、2009
社会調査法入門、盛山和夫、有斐閣、2004 他にも、授業中に適宜提示する。
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・原則として授業の出欠確認は取らないが、出席を前提とする。 ・レポートの提出は、〆切厳守。ただし、事情がある場合は、必ず事前に担当教員にその旨を申し出ること。 ・中心極限定理の概要、2項分布などの知識が必要。※2023年度から追加。
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本授業は、総務省統計局等で公的統計の作成・分析の実務経験を有する教員が実務における分析等を踏まえた講義を実施する。
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