タイトル
時間割番号: 2552220002
法学
 
担当教員
須永 知彦[Tomohiko Sunaga]
開講学部等 経済学部 対象年次   単位数 2
開講時期 春学期 開講曜時 金1 クラス
ナンバリング ECDB02011
授業形態 対面授業
授業の目的と概要  
《授業形態》
 2023年度春学期・秋学期の「法学」は対面での授業を予定しています。
 但し、社会情勢の変化によって、全部又は一部をオンライン授業に変更する可能性、及び/又は定期試験に代えてSULMS上での確認小テスト・最終レポートを実施する可能性もあります。その場合にはSUCCESS/SULMSで告知します。また、以下の項目の中にはそのような変更により影響を受けるものもありますので、その点は【 】内で説明しています。

《第1回授業に関する注意》
 第1回授業から「講義資料冊子」を使います。事前にSULMSからダウンロードするか、学習教育支援室・開放型学習スペースに用意している印刷済みの冊子を入手しておいてください。後者の場合、開室時間に注意してください。
 第1回から授業の内容に立ち入りますので、「第1回は欠席しても大丈夫」などとは考えないでください。
 SULMSは、第2回授業までは受講登録をしていなくても閲覧できる状態にしておきます。

《授業の目的》
 人間が社会を形成して生きていくとき、他者と(良好な)関係を築くために一定のルールが存在することが不可欠です。「法」はそれらのルールの中の一つであり、我々の暮らしを様々に規律し、我々の行動に影響を及ぼしています。好むと好まざるとにかかわらず、我々は「法」の中で生きていくことになります。
 その際、「法」が大切であるという意識、「法」を(一応は)正しいものとして守るという意識を持つことはもちろん重要です。それと同時に、そしてその前提として、「法」とは何かを客観的に把握することは、大学で学ぶ皆さんにとって不可欠だと考えます。
そこで、この授業では、学問としての「法学」の基礎を皆さんに提供することで、
 ・法律関係専門科目履修の素地を形成すること
 ・他分野の履修や社会生活に有益な法律の知識と方法論を体得すること
を目指していきます。ここで、「法学」の基礎とは、つぎのようなことを含みます。
 ・法学全般に関する基礎的知識・・・「法」の世界の全体像、重要な概念
 ・法学に特有の方法論・・・「法」の解釈や適用、法律の条文や判例の位置づけ
 ・それらを用いた問題分析手法・・・実際の判例に基づく「考え方」の体得
ある問題(個別の問題、その集積としての社会問題)を「法」に則って分析し解決していこうとするとき、そこでは例えば経済(学)的に考える場合とは違った方法がとられます。特に経済学部で学ぶ皆さんにとっては、この違いをうっすらとでも理解していただきたいと思います。

《体系的履修(他の科目との関係)》
2023年度以降入学者向け
 「法学」は経済学部の学習のコアとなる科目の一つです。「法学」により法的思考に触れることは、社会システム専攻においてだけでなく、経済学専攻・経営学専攻においても、様々な科目を学ぶ際にも多様な思考を展開できると考えています。上で触れたように、特に法律関係の専門科目と履修する前提を提供します。意欲的な方は、自身の興味にしたがい「憲法」や「民法入門・総則」などを受講することで、専門科目に分け入っていくことも視野に入ります。

2022年度以前入学者向け
 「法学」は「経済社会と法・政治」類型の基盤となる科目であり、上で触れたように、特に法律関係の専門科目と履修する前提を提供します。意欲的な方は、自身の興味にしたがい「憲法」や「民法入門・総則」などを受講することで、専門科目に分け入っていくことも視野に入ります。
 また、「法学」により法的思考に触れることで、経済・経営関係の様々な科目を学ぶ際にも多様な思考を展開できると考えています。
 
授業の到達目標  
 上記の目的に照らして、以下の三点が当面の目標となります。
(1)法・法律全般に関する基礎的知識を修得すること(重要な概念・用語の意味と位置づけ・相互関係などを説明できる)
(2)六法や判例の読み方等の学習方法を体得すること(条文の構造の把握に基づき簡単な解釈作業ができること、判例について内容を読解し記述されていることの意味を正確に説明できる、特に最高裁の判例について最高裁の機能との関係で位置づけを説明できる)
(3)それらを用いた問題分析方法の概要と特質を理解すること
これにより、社会における法の位置づけ、法学という領域の方法論上の特色が明らかになります。また、法律系の専門科目を受講する際の基礎的な知識と技術を修得します。

 これらは、経済学部のディプロマ・ポリシーのうち特に次の点に関係します。
「社会に関わる多様な学問に接し、広い知識と基礎的な考え方を習得している。」
「多様な人と協働するためのコミュニケーション能力と規範を備えている。」
すなわち上の(1)から(3)の修得によって、
・社会の基盤の一つとしての「法」という制度を理解することで、様々な分野の専門的な知識・考え方を学ぶ手がかりを得ること。
・法(学)の考え方に触れることで経済(学)の考え方を相対化し、その特色を認識すること。
・経済社会人が備えるべき規範意識を獲得すること。
が究極の目標です。

 到達目標のレベルを具体的に示す資料として、SULMSに数年分の定期試験過去問と解答例をアップロードしています。
 
授業計画  
No内容
第1回 およそ次のような順序で講義を進めます。「第1部」「第2部」は、講義資料冊子の当該箇所を意味します。

概要説明、最初に注意してほしいこと

第1部「法とは何か」(1)
・法と法律
・法規範の特色(1)強制(力)
第2回 第1部「法とは何か」(2)
・法規範の特色(2)正統性
・法規範の特色(3)外面性
・法と道徳
・法の目的:正義と法的安定性
第3回 第2部「権利と義務」
・権利、義務、責任、行使、履行
・債権、債務
・公権と私権
・私権の主体と客体
第4回 第3部「法源」(1)
・成文法と不文法
・憲法・法律・命令
・最高裁判所規則、議院規則
・条例(地方自治)
・条約(国際法)
・不文法としての慣習法
第5回 第3部「法源」(2)
・判例
・成文法と不文法の位置づけ
第6回 第4部「法の分類/法の効力」(1)
・公法と私法
・社会の変化と私法の公法化
・実体法と手続法
第7回 第4部「法の分類/法の効力」(2)
・一般法と特別法
・法の効力
・法の時間的適用範囲
第8回 第5部「条文の読み方」(1)
・法令の原典
・法令の構造:本則・附則、総則・各則
・条文の読み方:条・項・号、本文・但書 等
第9回 第5部「条文の読み方」(2)
・条文の読み方(続き):準用
・注意すべき法令用語

第6部「法の適用と解釈」(1)
・法の適用:要件・効果、事実、あてはめ
第10回 第6部「法の適用と解釈」 (2)
・有権解釈
・文理解釈と論理解釈
・論理解釈の手法
第11回 第7部「判例の意義と読み方」(1)
・判例の出典表記、判例集
・判例を読む際の注意点
第12回 第7部「判例の意義と読み方」(2)
・最高裁判所判例
・主文の読み方
・理由と個別意見
・参考判例を読む
第13回 第7部「判例の意義と読み方」(3)
・参考判例を読む(続き)
第14回 第8部「法と裁判」(1)
・裁判の位置づけ:司法権、裁判を受ける権利
・法と裁判の特質と限界
・裁判所
第15回 第8部「法と裁判」(2)
・法曹
・民事手続と刑事手続の基本的な考え方

まとめ「法とは何か再論/法を学ぶ意義」
 
事前学習・事後学習など授業時間外の学習  
 授業各回について、SULMSを通じて予習・復習のための素材を提供します。
(ア)予習教材 …多肢選択問題等による小テスト
(イ)復習教材 …予習教材と同様の形式で、難易度は少し高めです
それぞれの回について、SULMSに表示している公開終了日までに講義資料冊子を参照しながら授業前に(ア)を、授業後に(イ)を、という順で受講してください。講義資料冊子を読んだ上で、それを参照しながらきちんと受講した場合、(ア)は120分程度、(イ)も120分の時間を見込んでいます。
 これら(ア)(イ)の受講状況は、下の「成績評価の方法」のとおり、成績に算入します。

 これらの教材は事前に公開し、予習教材は各回授業終了後2週間、復習教材は同じく1ヶ月で公開を終了します。第12回以降の分は、成績評価の都合上、より早く公開を終了します。公開終了の日時はSULMSで確認してください。
 
成績評価の方法  
【注記】
 社会情勢の変化等により下の(ウ)の定期試験が実施困難になることが予想される場合等には、(ウ)定期試験に代えて、3回程度の確認小テスト(1回15から20分程度。3回実施の場合1回15点満点。)と1回の最終レポート(33点満点)を、いずれもSULMSを通じて実施します。この場合、これらは授業時間外に実施することになります。受験できない方が出ないように、時間帯等には幅を設ける予定です。
 こうした変更を行う場合には、事前にSUCCESS「講義連絡」及びSULMSで連絡します。
【注記ここまで】

 成績評価は次の合計で行います。「授業の到達目標」に照らして、下の「成績評価の基準」を設定していますので、必然的に相対評価ではなく絶対評価となります。

(ア)各回の予習教材について、1度でも受験していて、かつ最高点が(10点満点換算で)3点以上であれば、各0.5点=14回分で7点満点(14回分を合計したときに例えば13回分のみ基準に達しており「5.5点」といったように小数点以下が出る場合には切り上げて計算します。)
 予習教材は、公開終了まで何度でも受験できます。

(イ)各回の復習教材について、最高点が(10点満点換算で)7点以上である場合に、各1点=15回分で15点満点
 復習教材は、公開終了までに4回まで受験できます。

(ウ)定期試験 85点

なお、合計は107点となりますが、これを(100点満点に換算せずに)そのままの点数で成績とします。100点を超えた場合には100点とします。つまり、皆さんには7点分の余裕があるわけです。これは、(i) 授業内容・成績評価基準が経済学部における「法学」としてはやや水準が高いと担当者自身が考えていること、(ii) 例年の成績評価において、同じようなやり方で妥当と思える成績分布を示していること(経験則)、が理由です。【注記:定期試験を実施しない場合には(ア)+(イ)+確認小テスト+最終レポートでちょうど100点満点となります。確認小テストや最終レポートは、定期試験と違って資料等を見ながら解答することが可能だからです。】
 
成績評価の基準  
 予習教材では、予習をしているという事実の確認に重きを置きますが、主に到達目標(1)との関係で、その回の授業で扱う重要な概念・用語の意味を問います。(語句を答える問題、穴埋め問題、多肢選択問題)7点

 復習教材では、到達目標(1)との関係で、重要な概念・用語の意味に加えて、それらの相互関係を問います。(語句を答える問題、穴埋め問題、多肢選択問題、一部説明問題)15点

 定期試験では、到達目標(1)から(3)について、以下のことを評価します。
・(1)基礎的な概念・用語の意味を説明できる、また基礎的な概念・用語を答えることができる。(説明問題、語句を答える問題、穴埋め問題)13点程度
・(1)(3)それらの概念・用語の相互関係について理解しているか。(多肢選択問題、説明問題)20点程度
・(2)指示された条文を参照し形式と内容を把握できるか。(主に形式面の説明問題)20点程度
・(2)判例の意義と形式上の問題について説明できるか。(多肢選択問題、穴埋め問題、判例に関する総合問題)12点程度
・(3)簡単な判例の内容を理解し要点を抽出できるか。(判例に関する総合問題)20点程度
【注記】
社会情勢により定期試験を実施しない場合には、定期試験で評価すべき項目については、最終レポート33点(記述・説明問題に相当)と確認小テスト45点(それ以外の形式の問題に相当)とで評価します。
【注記ここまで】

 これらをまとめると、評価基準は、概ねではありますが次のようになります。
60点台(可):
・重要な概念・用語の意味を把握している。
・条文の簡単な構造と、部分部分の呼称を理解している。
70点台(良):
・重要な概念・用語について法学の全体像の中で適切に位置づけることができる。
(概念・用語の相互関係や、それらから導かれる論理的な帰結を理解している)
・判例の位置づけや形式面を理解している。
80点台(優):
・特に重要な用語の意味を説明できる。
・判例の位置づけ・内容や、裁判手続上の制度的な裏付けを把握している。
90点以上(秀):
・用語・概念の内容だけでなく相互関係や位置づけを厳密精確に説明できる。
・判例の内容について正確に把握し、重要な点を読み取って説明できる。
 
教科書  
教科書1 ISBN
書名 講義資料冊子(印刷物又はPDFファイルを配布)
著者名 出版社 成文堂 出版年
教科書2 ISBN 9784792306748
書名 法を学ぶパートナー = An Introductory Guide to Studying Law 第4版
著者名 武藤眞朗, 多田英明, 宮木康博 著,武藤, 眞朗,多田, 英明,宮木, 康博, 出版社 成文堂 出版年 2020
 
参考書  
参考書1 ISBN 978458703297
書名 やさしい法学 第3版
著者名 丹羽重博 出版社 法学書院 出版年 2006.3
参考書2 ISBN 9784641126404
書名 法学入門〔第3版〕
著者名 田中 成明 著・文・その他,田中 成明, 出版社 有斐閣 出版年 2023-03-03
参考書3 ISBN 9784535523180
書名 法学入門 第4版 新装版
著者名 五十嵐清 著,五十嵐, 清, 1925-2015, 出版社 日本評論社 出版年 2017
参考書4 ISBN 9784641126268
書名 条文の読み方 第2版
著者名 法制執務・法令用語研究会 著,法制執務法令用語研究会, 出版社 有斐閣 出版年 2021
参考書5 ISBN 9784641125346
書名 判例とその読み方 三訂版
著者名 中野次雄 編,中野次雄, 佐藤文哉, 篠田省二, 本吉邦夫, 宍戸達徳 執筆, 出版社 有斐閣 出版年 2009
参考書6 ISBN 9784641126015
書名 法解釈入門 = an introduction to legal interpretation : 「法的」に考えるための第一歩
著者名 山下純司, 島田聡一郎, 宍戸常寿 著,山下, 純司, 1972-,島田, 聡一郎, 1974-2013,宍戸, 常寿, 出版社 有斐閣 出版年 2018
参考書7 ISBN 9784641221963
書名 有斐閣アルマ 現代の裁判 第8版
著者名 市川正人,酒巻匡,山本和彦,イチカワマサト,サカマキタダシ,ヤマモトカズヒコ, 出版社 有斐閣 出版年 2022
参考書8 ISBN 9784641125957
書名 判例の読み方 : シッシー&ワッシーと学ぶ
著者名 青木人志 著, 出版社 有斐閣 出版年 2017
教材に関する補足情報  
・教材のメインは講義資料冊子です。講義資料冊子は、SULMSを通じてPDF形式のものを提供し、同時に開放型学習スペースの講義資料置き場で印刷したものを提供します。
・教科書「法を学ぶパートナー」の位置づけについては初回授業で説明しますが、手元にあるとより理解が深まるという位置づけのものです。
・参考書として挙げているいくつかの文献は、「法学」の内容をより深く学びたい方向けで、図書館等でみてもらうという位置づけですので、購入する必要はありません。
 
参考文献一覧  
 参考書については、講義資料冊子54頁に分野との対応も含めて掲載しています。ほかに、時事的な法律問題については、新聞・雑誌記事を紹介したり、それらの参照を指示することがあります。
 
履修上の注意事項  
 講義資料冊子を元に説明します。講義資料冊子は教科書(の一部)の内容に基づき説明や例を大幅に加えて、理解を容易にするためのものです。
 説明にあたっては、プレゼンテーションソフトによるスライドを板書の代替として用います。板書の代替ですので、印刷配布はしません。
 
キーワード(「実務経験のある教員による授業科目」は「実務経験」で検索)  
法 法律 規範 正義 裁判 判例 解釈 権利 義務 債権 債務 法人
 
備考(実務経験の内容と授業との関連を含む)  
・私語厳禁!
・授業中にも質問の時間を設けるほか、質問はメールでも受け付けます。ただし、大学のメールアドレスではないメールや、氏名と学籍番号が記載されていないメールには返信しませんので、あしからず。また、他にSULMSの「法学」コースに質問や意見交換が可能な掲示板を用意します。そちらも利用してください。
・オフィスアワー以外にも質問等対応可能です(春学期月曜・秋学期水曜を除く)。メールで問い合わせてください。この場合にも、上の質問メールに関する指示が当てはまります。
 
参照ホームページ  
e-gov法令検索・・・法令の内容の確認
https://elaws.e-gov.go.jp
裁判所・・・判例、裁判制度に関する情報
https://www.courts.go.jp/index.html
検察庁
http://www.kensatsu.go.jp/
法務省
http://www.moj.go.jp/
法制執務コラム集 参議院法制局(立法事務の立場から見た法令)
http://houseikyoku.sangiin.go.jp/column/
日本弁護士連合会
http://www.nichibenren.or.jp/
 
教員からの一言  
 
オフィスアワー  
 
連絡先(研究室他)  
 
連絡先(電話番号)  
 
連絡先(メールアドレス)  
 
ホームページ  
 
備考(教員情報)  
 
↑ページの先頭へ戻る